ヤスリは往復がけしてはいけないと言われたけど、どうしてだろう?意外にも書籍に記載が少ない項目の一つです。この記事では、爪の構造に基づいてどうして一方向にかけるのかをまとめました。ぜひ、最後までお読みいただいて爪へのストレスを最小限にしていただけたらと思います。二枚爪などの予防になりますよ。
爪ヤスリは一方向にかけるべし
先日、爪ヤスリがいいって聞いて買ったんです。
使い方は決まりなんてないですよね?
そうでしたか。ご質問ありがとうございます。
実は大切なポイントがあります☝️
ただ当てて削ればいいと思ってました。
聞いてよかった〜!ぜひ、教えてください。
それは、一方向にかけて欲しいのです。
往復がけはやめましょう。
先生、ご説明ありがとうございました!
そうなんです。ヤスリをかける時、ヤスリを引くときも押すときも両方削るのを往復がけといいますが、この往復がけはやめましょう。二枚爪になってしまうことがあります。ヤスリは一方向だけでかけましょう。ヤスリをしっかり固定するように持ったら、力を入れずに軽く当ててスーッとスライドするだけ!
爪は3枚構造になっている
爪は、上の図のように3層構造になっています。また各層は順に縦方向・横方法・縦方向に組織同士の強い結合があり(この縦と横が巻き爪に関連)、上層と中層は硬質で、下層は水分を吸収しやすく皮膚と爪を接合する役割を担ってます。
爪の切り方やヤスリの掛け方、靴などによる外部からのストレスによって、トラブルが生じることがあります。
ヤスリを往復がけしたり、硬い爪を一気にパチンと切ったりすると爪に過度なストレスがかかるために3枚の層が剥がれて2枚爪になったり割れたりしてしまいます。
爪へのストレス
ヤスリではありませんが、パチンパチンの爪切りで思わぬ亀裂ができてしまたり、端が割れてしまったりした経験ありませんか。
過度な衝撃によって、3層の爪は負担がかかっている証拠と言えます。
私たちが思っている以上に、衝撃のかかり方で爪は脆いのかもしれません。爪も大切な体の一部。ものを掴んだり、歩行において爪がバランスをとって抑えてくれています。
ヤスリも力を入れて押し付ける必要はありません。しっかり固定するよう持ったら、軽く当ててスーッとスライドするだけで大丈夫です。
結論
爪ヤスリは決めた方向にかけましょう。例えば、外側から内側へというように。
往復がけのストレスで二枚爪になるのですから、パチパチ爪切りの切れ味が悪くなってきたり、一気に切ったりすることで大きな衝撃を受けることになります。
正しくヤスリを使うことで、爪への負担が少なくなりますので靴下や衣類にも引っ掛かりにくくなります。ただ、長くなった爪を全てヤスリで整えるのは時間がかかるので、刃先がストレートの(カーブしていない)パチパチ切れる爪切りと併用もいいでしょう。
まとめ
爪は指先に対して、縦、横、縦層が3枚重なって1枚の爪になっているのですね。この構造から、二枚爪や巻き爪になりやすいことがわかりました。
特徴がわかると、なるほどと納得できます。
どんなことも、なぜそうなのか。本質を捉えることで、妥当な対策を講じることができることがよくわかります。
療養支援では、なかなかご理解いただけないこともあります。爪の切り方や道具は長年のこだわりを持ってる方が少なくありません。そういう時、言葉だけでなく3層の爪イラストなどあるとイメージも湧きやすく納得いただけることも少なくありません。
機会があればぜひお試しを!
また、ケアの仕方などを体系的に学びたい方向けにセミナーも開催しています。
今日という日がいい1日でありますように!
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