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フットケアって美容だけじゃない!医療や福祉は足を通して人をみる!足を看ることの意味

足のこと

看護師が行う爪切りと自分でやる爪切り、同じだと思っていませんか?おそらく医療従事者の中でも同じに思っている方は少なくないでしょうし、実践者自身もその違いを意識している方は一部かもしれません。この記事では、できる看護師はただ爪切ってるのではなく、患者さん(利用者さん)の生活や人生を捉えこれからにどう繋ぐかを考えながら提供している看護なんだということを解説します。

今まで違いを認識していなかったかたは、ぜひ最後までお読みいただきたいと思います。

足から生活を読み取れるんです

足って実はいろいろと読み取れるんです。それも、主観的ではなく客観的に根拠をもってクセや歩き方、立ち方、貴重面さなどわかっちゃうんですよ。

足の主がカッコつけたことを言っていたとしても、足をみたら本当のことを言う人かも検討がつきます。

足裏レーディングとか聞いたことあるわぁ

客観的根拠って言うから占いとは違いそう。

ちょっと気になるかも

そうなんです。原因と結果があるんです!原因はその方のこれまでの生活や行動です。

では何をみるかというと

ポイント1.靴
ポイント2.足の皮膚・足の形
ポイント3.足の爪
 
一つづつ解説します。
いずれも、安全に活動のパフォーマンス(歩行など)を高めるためには正しい知識の提供とサポートが必要になります。インソールや矯正具をうまく使うことも大切になります。

ポイント1.靴

清潔感、老朽化、靴紐やマジックテープの活用状況、踵が踏まれていないか、靴底のスレ、インソールのスレてる部位、靴の履き口の広がり具合、靴の左右差・・・。

こういった点を丁寧に観察することで靴や足への意識や得ている情報の有無、歩き方のクセなど推測することができます。

実際、靴紐は購入してすぐに皆さん調整します。

その時に脱ぎ履きしやすいようにセットして、その後全くいじった形跡がない方が大半を占めています。このケースでは、甲をしっかりと留めた方がいいことを「知らない」方がほとんど、つまり足に関心を寄せていないことが伺えます。

また、靴紐を縛りなおした方がいいことは知っていたけど面倒なのでやらない方ももちろんいます。

こんな方は、わかったつもりになっているだけなので体験して違いを感じてもらうことが大切です。その上でネックになっていることがあれば、そこを解決できるよう対策していけるといいですね。

今のが今後にどう影響し得るのかご本人に伝わるよう私たちの表現力、コミュニケーション力も重要といえます。

ポイント2.足の皮膚・足の形

清潔感、乾燥(保湿)、臭い、色、左右差、皮膚疾患や皮膚トラブルの有無や現状。胼胝(タコ)、鶏眼(ウオノメ)、踵の角質がどこにいつからあるのか。どのように対処してきたか。

このような情報から、足への意識の高さやセルフケアの力、今履いている靴との相性、サイズのフィット性、靴の履き方、身体の健康状態など推測することができます。胼胝から足趾や骨の変形、なぜ変形があるのか目が向くことで足の特徴が見えてきて、バックグランドに目を向け捉えることが可能になります。

足だけでコミュニケーションや既往歴、現病歴は欠かすことができない情報です。そららに加え、本人の意欲、認知機能、レディネス、ADLなど総合的に捉えることで、どのくらいの期間をかけて何を使ってどうサポートしたら自分でお手入れができるようになるか的確なアセスメントに繋がります

セルフケアが難しいとしたら、どんな方の力を借りて維持していくか、経済的にはどうか。というような具体的に支援計画を立てられると連携目的も明確となりトラブルも減少するでしょう。

また、靴選びにおいてご本人のこだわっりと、足の問題を解決させるために必要な手段が両立しないケースが多々あります。

例えば、デザインと靴の機能

若い頃からヒールの高い靴を履いていて高齢になられた今もおしゃれな靴を履いていたい。でも、年を重ねて外反母趾でタコや魚の目が痛くて困っている。そんなケースよくあります。

みなさんは大丈夫でしょうが、「こんな靴を履いているからよ!」と一蹴しないで一緒に解決策を考える姿勢が大切です!!!こだわりポイントを教えてもらうことで、オススメできる靴もみけられるかもしれません。

ポイント3.足の爪

爪の生えている向き、形、厚さ、色、どう爪切りされているか、どのくらい伸びてるか、感染、足趾の変形と併せて観察します。

爪は、靴や靴下の影響、歩き方、靴の履き方、隣の足趾にどれくらい押されているか、足趾を使って歩いているか等が影響して爪自体が変化します。

例えば、

サイズが小さめの靴を履き続けてきた方は、巻き爪や全方にローリングしたり、斜めに爪が生えていたりすることがよくあります。

足趾を使わずに歩くようになったり、歩行頻度が少なくなると巻き爪が悪化しやすくなります。

背景を捉え、悪化を最小限に食い止めたいものです。

足の負荷

足はきちんと訴えています。

ただ胼胝ができたり、巻き爪になったり、外反母趾になったりはしないのです。足に何らがの負荷がかかっていて、その負荷に体が対応した結果が足に変化が生じ今に至ったといえます。

つまり、胼胝で痛いから胼胝を削るだけでは、根本的問題が解決していません。これからも繰り返し胼胝削りをしなくてはいけないし、悪化する危険性を伴っています。

問題の本質を見ていますか?

事例

 

みなさんが、この踵に遭遇したらどうアセスメントしますか?この写真一つならば、いつもの踵の角質として捉えますか?

じつは、ちーさんはとても気になる点が一つ。この硬くなってる角質は踵の外側にはなく、写真に写っている踵の内側側面、ここだけなんです。よくありがちな踵の角質肥厚はこんなにも偏っていません。

何が言いたいのかと言うと、通常とはちょっと違うのです。

ここを着いて歩いていたのか?お会いした時は歩行が困難な状態だったので今確かめることが難しいのです。しかし、今後歩行機能の再獲得にむけたリハビリにおいて、もともと荷重の偏りや歩行バランスの崩れがあった可能性を理解しておくことでアプローチも変わると思われます。また、靴やインソール調整によってこのような硬く厚い角質の形成の予防も今後の課題になることが推測できます。

どんな既往歴があり、どこでどんな風に過ごしていたのか、どう歩いていたのか、どんなことを大切に生きてきた方なのか、これからどうしていきたいのか・・・等情報収集とアセスメントが必要になりそうです。

結論

足の今の状態、症状に対するケアも大切です。

ただ、それだけではこれからずっと同じケアを繰り返さなくてはなりません。さらに、足への負荷が続くことで悪化する危険性が非常に高いのです。

ケアに携わっている立場であれば、問題の本質を見極めてアプローチすることが求められます。心理面・社会性・身体面それぞれ包括的に捉えアセスメントできるよう意識していきましょう

まとめ

足は、常にストレスがかかっている部位です。そのため、日頃の癖や習慣がそのまま現れやすいところ。逆を言うと、誤魔化しがきかないのです。

そのため、足を拝見しながらお話を伺っていると、思わずわらってしまうこともあります。

こんなに沢山の情報をもっていながらも、携わるひとが見ようとしなければ宝の持ち腐れ。会話だけではみえない本当の姿を足から捉えて、身体的・心理的・社会的側面の包括的アセスメントにつなげていただけたらと思います。

このような、包括的アセスメントや観察ポイントの詳細に関しては、スペシャリストコースにてみっちりと学び看護師としてのあり方まで考えていきます。

今日という日がいい1日でありますように!

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