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高齢者の靴は小より大、硬より柔、重より軽がいい⁈ホントとウソ

靴のこと

大は小を兼ねるとか、硬いより柔らかい素材がいいとか、軽い靴がいいとか、幅広靴がいいとかいう方がいますがいったい本当なのでしょうか?

自分の靴選びも簡単ではありませんが、人の靴となれば一層悩みます。それも、ご本人がいないとなれば尚更😱

まず、体調やスケジュールをできるだけ合わせてご本人と一緒に靴のフィッティング環境を整えましょう。

それが今はなかなかできなくて困るのよね〜

という方にも迷いが少なくて済むように、この記事ではポイントをまとめてご紹介しています。

 

ぜひ最後までお読み頂き、噂の真偽を確かめ、安定した歩行を支えて差し上げていただけたらと思います。

高齢者の靴は小より大、硬より柔、重より軽の靴がいい⁈ホントとウソ

そもそも全員にとっていい靴は存在しません!

ですので、「どんな人にもOKです〜」って販売する方がいたら要注意です。高齢者と一言で言っても、いろんな高齢者がいますので当然!

ご高齢になられると足変形が進みますのでおひとりお一人足も個性が強くなってきます。運動機能レベルも関節の動きや、既往や手術の経験の有無も違います。

❌大は小を兼ねません!🌀靴が必要以上に大きすぎると足が靴の中で泳いで安定感が損なわれてしまいます。

 

❌硬いより柔らかい方がいいとは言えません。もちろん逆も然りです。🌀リハビリで歩行時に踵が柔らか過ぎると、歩行の癖ですぐに履きぐずれてしまいます。また、浮腫がとても強かったり抗がん剤治療をしていて皮膚が脆弱な状態の時に、硬い靴でサイズや履き方が誤ると傷ができかねません。

❌重い靴より軽い靴とはいえません。🌀ADLのレベルや筋力、バランス調整力など関係してきます。要介護レベルの方でしたら軽くて良いでしょう。ただ、介護予防段階でウォーキングなど完全独歩の方(杖や歩行器なし)のでしたら、適度な重さが負荷として作用しますので敢えて軽い靴を探さなくて良いのではないでしょうか。一定の重さが安定感を増すこともあります。

ADLと靴の機能の合致やその方に必要な靴機能が備えられていることで、一層安定した歩行ができるようになります。

構造的な注意点もあります。同じ「介護靴」でもびっくりする靴の構造が違うので面白いですし、活かせる内容です。まだお読みでない方はぜひ、こちらもお読みいただくと理解が深まります。

 

販売されている靴事情と高齢者の足事情

群馬県にある大誠会内田病院ってご存知でしょうか?以前、NHKで「縛らない看護」をしている病院として取り上げられたこともあります。高齢者割合が高く認知症の方も多くいらっしゃり、認知症センターとして地域の要です。

 

こちらの回復期病棟は、入院患者の平均年来が全国の平均年齢に比べ高い病棟。

ここで同意が得られ、立位がとれる方の「足長・足幅・足囲」を1年ほどかけて測定させていただきました。

その結果、

男女とも平均E〜2Eでした。

しかし、販売されている高齢者靴の多くは3Eが基本です。なので、注意して購入しないと多くの方が甲の部分が余ってしまってガバガバの可能性が高いです。(靴の中で足が泳ぐので無駄な力を要す

ーベルクロ構造ならば足の甲を留めれば済むんじゃない?

そう思われた方、要注意です☝️。

 

甲の部分を留めた時にベルクロのテープ素材が足りなくて留められないとか、もし甲が留まっても爪先が横にズレやすく安定しにくいのです。

爪先の高さに空間があるのは足趾の動きを妨げないので良いですが、横幅が必要以上に広く足が横に泳ぎ(動く)ます。これは、足が横に動いてしまうと歩行に必要な力が逃げてしまうことを意味します。そのため、歩きにくさや疲れやすさにもつながります。これは、高齢者にが切った話ではあありません。

足にぴったりな靴を履いくとこんなトラブルもあることをご紹介した記事がこちら!

外板扁平のある高齢女性

脳疾患を患い、回復期病棟でのリハビリ目的で入院した女性。入院時クロックスを履いていたようです。

足が痛いとのことで、足を拝見させていただくと外板扁平足でした。そのため、一歩歩く旅にクロックスの中で足が好き放題に動いてしまい、擦れ皮膚がズル剥け状態になっていました。

(靴擦れは足が固定されずに動いている証なんです。PTさん、読んでいたら靴チェックお願いします〜🙏!)

そこで、ご家族に踵がしっかりした靴をご準備いただきました。面白いもので履物を変えただけで、靴連れは全くなくなり、足の痛みも訴えることがなくなりリハビリに励むことができたようです。

クロックスは歩行を安定させる機能はなく、歩行や運動する履物ではありません。目的にあった靴を選ぶことの重要性を改めて実感した事例です。

高齢者の靴だからこそ靴は歩行機能を左右する

年齢を重ねると、次第に

・筋力が低下

・関節・腱の拘縮

・注意力の低下

・バランス機能の低下

・姿勢や足の変化

・歩行・運動機会の低下

など様々な変化が徐々に進みます。本来ならばその変化に応じて「靴」選択も変化する必要があります。

マスコミや広告、SNSに惑わされずに、サイズ・硬さ・重さなども選べる環境へと変化する必要性を感じます。

「幅が広いから大丈夫だろう」とか大は小を兼ねるなどと言わずに、しっかりと選んで差し上げる知識が必要です。正しい知識や技術をお持ちの方々とぜひ連携してみんなで「歩行」を支えていきましょう。

まとめ

靴がなければ外に出られませんし、病院や施設でリハビリもできません。靴はなくてはならないアイテムです。

足にあった靴が履けると、歩行もスムーズになったり、歩くことの「怖さ」も「疲れ」も変わってきます。徐々にできないことが増えてきても、歩ける状態を保てるようにお役に立ちたいものです。

自分らしく過ごすお手伝いをさせていただきたい。常にそう思って毎日頑張っています。歩行はその先に大きな意味がありますから❤︎

今日という日がいい1日でありますように!

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